腎臓病

腎臓のはたらきと病気

腎臓病は、昔は治療がかなり難しかったというか不可能だったようで、「腎臓病に薬なし」とも言われていたほどだそうです。

近年では、薬物療法、透析療法(とうせきりょうほう)、腎臓移植(じんぞういしょく)、とさまざまな治療法が開発され、進歩しています。

治療法が進歩したからといって、病気になる人が減るわけではありません。
成人病から腎臓がいためつけられて腎不全を起こす場合が増えているので、腎不全におちいる患者は増加傾向といえます。
腎臓に悪い影響をもたらすものには、高血圧、糖尿病、高脂血症、痛風などの循環系・代謝系の病気です。したがって、こうしたいわゆる成人病の早期発見=腎臓を守ること、になるのです。

腎臓は、ソラマメに似た形をし、だいたい握りこぶし大です。

左右ひとつずつ背骨をはさんで向かいあうように位置し、合計二つあります。ちょうど腰のあたりになります。
右側の腎臓は、上に肝臓があることから左側と比べて少し下にあります。

腎臓というのは、「ネフロン」という排泄機能をもつ小さな器官の集合体です。ネフロンひとつは、糸球体(しきゅうたい)、ボウマン嚢(のう)、尿細管(にょうさいかん)が組になっていて、ひとつの腎臓に100万個のネフロンがあるといわれます。

腎臓のはたらきは、主に次の3つです。
1.代謝物や老廃物、薬物などを排泄するはたらき。
2.体内の水分の量の調節と、その成分の恒常性を保つはたらき。
3.レニンやエリスロポチンといったホルモンを分泌するはたらき。

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腎臓の3つのはたらき

「腎臓」と聞いて、「何、それ?!」という人はあまりいないと思います。
身体のちょうど腰の高さで、左右ひとつずつある臓器です。大きさは、それぞれ握りこぶしほどですね。

でも、その働きについてはあまり知らない人もいるのではないでしょうか。

腎臓の主なはたらきは3つあります。
1.代謝物や老廃物、薬物などを排泄します。
2.体内の水分の量を調節し、その成分の恒常性を保ちます。
3.レニンやエリスロポチンといったホルモンを分泌します。

それぞれのはたらきについて詳しくみていきましょう。

1.代謝物や老廃物、薬物などの排泄
腎臓の第1の役目は、排泄機能です。

たとえば、食事で摂取した「タンパク質」が体内で利用されると「尿素」という不要な物質ができるのですが、これを身体の外へ排出するのが腎臓の役割です(つまり、おしっこですね)。

また、食塩を摂取し過ぎた場合や、薬物、その他体内に生じた老廃物なども、腎臓が体外へと排出してくれるのです。

2.体内の水分の量の調節と、その成分の恒常性を保つ(一定の状態を保つこと)

からだに必要な水分を確保するとともに、過剰な水分を排泄して、体内の水分量を調節してくれます。

3.レニンやエリスロポチンといったホルモンの分泌

腎臓が分泌するレニンというホルモンが、血液中のタンパク質に作用し、アンジオテンシンという物質ができると、それが血圧をあげる作用をします。腎臓があるホルモンを分泌することで血圧の調節をする働きがあるのです。

また、同様に腎臓が分泌するホルモンのはたらきにより赤血球の調節も行われています。

腎臓病になるとこのようなはたらきに支障が出てくることになります。

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腎臓病の検査

腎臓のはたらきというと、「尿の排泄」を思いつく人が多いと思いますが、逆のはたらき、つまり、体内に必要な成分を再吸収するというのも重要なのです。

ということは、必ずしも、尿が多ければ腎臓が活発によく機能しているということでもなく、かといって尿が少なければいいというわけでもないのですね。

また、尿の色を観察していると、朝起きたときの一番の尿は、色が濃い目だと気づいている人もいませんか? 程度にもよりますが、これは特殊な場合を除いて、まず心配ないと思っていいでしょう。

老廃物がたくさん出ている......つまり、腎臓が活発に機能している、ということでむしろ良いことの証明といえます。

腎臓の機能のよしあしを、普段の生活のなかだけで、判断するのは難しいといえるでしょう。

腎臓は、なかなか警告サインを出してくれません。手遅れの状態まで病に侵されないよう、日ごろから高血圧など、腎臓に負担をかける成人病に注意し、適切な検査を受けることが必要です。

腎臓病の検査には、尿検査、腎機能検査のほか、X線検査や血液検査も行います。

1.病気の場所を知るための検査→尿検査、X線検査、など。
2.腎臓の機能の程度を知るための検査→腎機能検査
3.体液の異常の程度を知るための検査→血液検査

尿検査では、尿のPH(酸性かアルカリ性を調べる)、尿の量を調べます。
腎機能検査とは、PSP検査(排泄試験)とGFR検査(糸球体濾過値)です。

そして腎臓病の血液検査というのは、主に血清尿素窒素(BUN)と血清クレアチニンです。これらは腎不全になると値が高くなることから、腎機能を知る重要なバロメーターになるのです。

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さまざまな腎臓病

急性腎炎(きゅうせいじんえん)、慢性腎炎(まんせいじんえん)、ネフローゼ、これが3大腎臓病、呼ばれているそうです。腎臓病の代表格ですね。

●急性腎炎(きゅうせいじんえん)
頭痛、食欲不振、むくみなどが急に現れます。血尿と蛋白尿が認められます。血圧も上昇します。
強い症状が出ますが、短期間で治癒しやすい傾向があります。

●慢性腎炎(まんせいじんえん)
大人の腎臓病では最も多いものです。むくみ、血尿、たんぱく尿、高血圧などの症状が長期間続きます。数年から10年近く症状がないまま進行し、自覚症状が現れたときにはかなり進行しているということが多くあります。

●ネフローゼ症候群(ねふろーぜしょうこうぐん)
ネフローゼは、タンパク質が大量に(1日に3.5グラム以上)尿中に排出されるため、体内においてタンパク質が不足し、強いむくみを特徴とする病気です。

よく耳にする、「腎不全(じんふぜん)」というのは、これらの腎疾患が進行して、腎臓の機能が著しく低下(正常時の50%以下の機能)した状態です。

そしてその腎不全の末期の症状が「尿毒症(にょうどくしょう)」となるのです。

尿毒症というのは、腎臓の機能が極度に低下し、体内に毒素がたまって全身の臓器に症状をあらわれるようになった状態をさします。

腎不全の末期の症状で、以前は、生命の維持も危ぶまれる危険な病気でしたが、現在では透析療法が進んで生存率が高まっています。社会復帰も可能になりつつあります。

他にも急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)、慢性糸球体腎炎(まんせいしきゅうたいじんえん)、糖尿病性腎症(とうにょうびょうせいじんしょう)など、さまざまな腎臓病があります。

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ネフローゼ症候群の症状

「ネフローゼ症候群」とは、たんぱく尿が出て、血液のタンパク質が不足する病気です。
代表的な腎臓病のひとつと言われています。

治療法は食事療法と薬物療法を並行して行います。安静を守り、高タンパクの食事をとります。また減塩は必須です。

タンパク質は、健康な成人で体重1キログラムあたり平均1.18グラムが1日の摂取の目安です。育ち盛りの青少年の場合は、2.0グラム必要とされます。

ネフローゼ症候群では、尿にたんぱく質が失われているので、以前は、たんぱく質を多めにとる必要があると考えられてきましたが、現在ではさほど意味がないとされます。

一方、食塩は、むくみのないときでも8グラムを超えないようにし、むくみがあるときには1日につき3〜5グラムまで制限されます。

小児に多いのが「微小変化型」です。この症状にはステロイド薬がよく効きます。そのため、寛解率(症状が改善される率)は高いのですが、再発率も約50%と高いのです。油断は禁物です。

●ネフローゼ症候群のおもな症状
思い当たることがありましたら、医者に行って確認しましょう。

1.浮腫(むくみ)
・夕方、靴や指輪がきつくなる。体重の増加。尿の量が減る。
・足を指で押しても、皮膚がもとに戻りにくい。押した指の跡がつく。
・からだを動かすと息切れがする......胸水。
・からだを横にすると咳が出たり、呼吸が困難になったりする......胸水、腹水。

2.尿の異常
・尿の泡立ちが著しい。
・尿の色が濃くなったり、白っぽくなったりする。

3高血圧
・高血圧をともなう場合は、腎機能が悪くなっている可能性があり、進行性の場合が多い。

4.自覚症状
・顔面や足がむくむ。
・全身がだるい、疲れやすい。

5.循環血漿量の減少が原因の症状
・血圧低下。
・ひん尿。
・乏尿。
・めまい、など。

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